相続が発生した際、相続人は単純承認・限定承認・相続放棄の3つの方法の中から1つを選択しなければなりません。
その期限は、自分のために相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内となります。
この3ヶ月間は「熟慮期間」という期間で、1日でも過ぎてしまった場合、単純承認したと自動的にみなされることになります。その際には、プラス財産だけではなくマイナス財産も相続しなければいけないため、限定承認や相続放棄を選択すると決めた場合は、必ず期限内に家庭裁判所にて申述してください。
※相続財産を処分・使用するなどの行為をした場合、熟慮期間内でも単純承認したものとみなされてしまいます。一度単純承認したとみなされると、撤回だけではなく、限定承認や相続放棄を再選択することもできないため、注意してください。
しかし、相続財産の内訳や財産調査の進歩具合によっては、3か月の期間内に選択することが難しい場合があるでしょう。そういった場合のために、熟慮期間を延長する手続きが存在します。
熟慮期間の伸長の申し立て
熟慮期間内に相続の方法が未決定で、期限を延長したい場合、家庭裁判所にて「相続の承認又は放棄の期間の伸長の申立」を行う必要があります。
この申し立てが受理されてはじめて熟慮期間が延長されます。期間の延長をご希望でしたら、期間内に余裕をもって申し立てしてください。
